TAT Special 7 FM

[2023年、TAT-Special7 FMは、Caparison最高峰のデザインとして、さらなる進化を遂げました。]

ボディバック材に、マホガニーに変わりオーストラリアン・ブラックウッドを採用し、音質の向上を図りました。フレットには、Jescar製ステンレス・ジャンボフレットを採用し、立ち上がりの早いサウンドを実現しました。ネック裏の艶消し仕上げは、ボディとの境目ギリギリまで延長し、ボディのツヤあり仕上げと、ネックのツヤ消し仕上げの感触の違いが解消されました。新しいボディカラーは、厳選したフレイム・メイプルの木目を生かした新カラー”Moonlight”(ムーンライト)、”Aqua Burst”(アクア・バースト)、”Rose Burst”(ローズ・バースト)の3カラーです。また、ボディサイドとボディバックをナチュラル仕上げにすることで、TAT-Specialの独特なカーブトップ形状と、メイプル-ウォルナット5ピース・スルーネック構造と、オーストラリアン・ブラックウッドの美しい木目を楽しんでいただけます。

[TAT-Special7 FMの基本デザイン]

TAT-Special7 FMのデザインは、フレイム・メイプル材を単なる見た目として捉えたものではなく、スルーネック構造のボディ両側のウイング素材として捉えた独創的なモデルです。 より幅広い音域と魅力的なロング・サスティーンを実現するために、ボディトップに厳選したフレイム・メイプル材を約18mmの厚さで使用し、新たなバック材として、オーストラリアン・ブラックウッドを採用しました。ネックには、強度と安定性そして全体の音質の バランスを保つために、メイプル-ウォルナットの5ピース・ネックを使用しました。このボディ構造は、TAT-Special7独特の*TATカーブ・トップによって、音質を犠牲にすることなく異次元の弾きやすさを実現しています。ピックアップは、Caparisonオリジナルの7弦ギター用ブリッジ・ピックアップ”PH7-bm”と、ネック・ピックアップ”PH7-nm”です。コントロールは、とても実践的かつシンプルな、Caparisonオリジナル・コントロール "ロータリー・スイッチ・モード”を搭載しています。"ロータリー・スイッチ・モード”は、ピックアップセレクター・スイッチがセンターの時に作動し、4種類のピックアップの組み合わせを選択できます。

[デザイナーからの解説]

Australian Blackwood (オーストラリアン・ブラックウッド)について。オーストラリアン・ブラックウッドは、コア材に近い材料だと言われています。別名をタスマニアン・ブラックウッドとも言われています。アコースティック・ギターの材料としての方が、名前が通っているかも知れません。きっかけは、さまざまな材料を試す機会があって、その中にオーストラリアン・ブラックウッドがありました。板材をタッピングしてみて、直感で良さそうだと感じました。長い間、私は、マホガニーに変わる材料を探していました。マホガニーはギターの材料として長年使われてきた材料ですが、私のデザインするギターに関しては安定性に欠ける材料でした。そのため、思うような音質にならない事が少なからずあったのです。長い間マホガニーよりも優れた(我々にとって)材料を探していました。ようやく探しあてた材料が、オーストラリアン・ブラックウッドでした。私は、マホガニーよりも楽器に適していると考えています。音域のレンジが広く、バランスが良く音の立ち上がりが優れています。私のデザインするギターには、マホガニー材よりも適しています。…Itaru Kanno